きらびやかな体裁の陰

先週の金曜日 (1/7) にウェスト・バージニアのチャールストンに住んでいた、ある統一教会員夫婦のバーチャル昇華式がズームを使って行われた。ここ数年来、教会の行事には一切関心も関わりも持たなかった僕であるが、教会員の昇華に関しては例外である。特に組織の特権階級に浴することなく、純粋に信仰を抱きながら健気に生きた普通のメンバーに対しては深い哀悼の意を表せずにはいられない。しかし、今回の夫婦の昇華に関しては、さらなる深刻な現実を知るに至ったのである。

昇華したのは1275双のカンバラ夫妻。名前から分かるように夫ツカサさん (66) は日本人、妻クローデットさん (65) はカナダ人の国際カップルである。教会から送られてきたEメールにはカンバラさん夫婦の死因については何も書かれていない。昨年の大晦日12月31日に二人共に亡くなっているのだから、何らかの事件か事故に巻き込まれたに違いないと推測できる。世界的パンデミックの中、コロナ不況下での自殺者も増えているわけだから「もしや、その犠牲者なのでは」という考えも頭をよぎった。統一教会の、いわゆる祝福家庭と呼ばれる家庭は、経済的に大変なところが多いことを知っているから。

そこで、バーチャル昇華式に参加した妻に尋ねてみた。
「夫婦が揃って同じ日に亡くなっているということは、事故か、あるいは事件に巻き込まれたかだろうか。それとも自殺だろうか?」
こう尋ねた後の妻の反応から2つのことが知れた。彼女は真実を知っているけれど言いたくないということ。そして、それは統一教会にとっては都合の悪いことであろう、ということである。妻は戸惑った様子で言葉を濁らせ「それは事故だった」と言った。

妻は統一教会流をそのまま体現している人である。つまり、組織にとっての不都合は徹底的に黙殺するか、あるいは新解釈珍解釈を持ち出してきて自己正当化してしまう。一方、少しでも自慢できそうな内容は、どんなにたわいのないことでも針小棒大に宣伝する。世の中「万事が塞翁が馬」で恥じることも誇れることも同じように起こるのだから、その事実を真摯に受けとめて今後の成長の糧にすることが大切だと思うのだが。

まあ、相変わらずの妻との会話は早めに打ち切ったほうが身のためだと思い、僕は教会からのEメールの情報を読み返してみることにした。理解不能な言葉が目に入った。CheonBo Couple という言葉である。韓国語読みの英語表記だということだけは分かる。 たぶん教会の中で功労を認められたメンバーに与えられた賞みたいなものだろう。故人を悪く言うはずもないが、教会をあげて故人を讃えている感が僕にはちょっと異様に思えた。亡くなられた日付で表彰盾まで出している。カンバラさん夫妻にこの日何があったのか。

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